「このままでいいのかな」
ふと、そんな思いがよぎる瞬間はありませんか。
やりたいことがあるような、でも見つからないような。
何かを始めたいけれど、何から始めればいいのかもわからない。
気づけば「自分って何が好きだったっけ」と戸惑っている。
そう感じるのは、あなただけではありません。
「自分がわからない」状態はなぜ起こる?
「自分がわからない」と感じる背景には、いくつかの共通点があります。
特に多いのは、他人の期待に応えることを優先しすぎてしまうことです。
誰かに迷惑をかけたくない
嫌われたくない
空気を乱したくない
そうやって、自分の意見や感情を無意識に抑えることが続くと、
「自分の本音」に鈍感になっていきます。
これは、自分を守るための自然な反応です。
長くその状態が続いた人ほど、「私は本当はどうしたいのか」がわからなくなります。
自分を知るための3つのヒント
「自分を知る」と聞くと、特別なことをしなければいけないと感じるかもしれません。
けれど、始めるのに資格もスキルもいりません。
小さな気づきを積み重ねることが何より大切です。
▸ 小さな「違和感」をキャッチする
・誰かの言葉にひっかかったとき
・SNSを見て落ち込んだとき
・本当は断りたかったのに、笑って受け入れたとき
こうした場面を「なかったこと」にせず、メモに残してみましょう。
【例】
・職場で「真面目だよね」と言われて、なぜか嫌だった
・友人のインスタ投稿を見て、モヤモヤした
・急に予定を変えられて、イライラした
こうした違和感は、自分の価値観や大切にしたいことのヒントになります。
▸ 後からでも「本当はどうしたかった?」と問い直す
違和感や感情にその場で気づけなくても大丈夫です。
夜寝る前や、落ち着いた時間に思い出してみてください。
・本当はどう思っていた?
・どうしたかった?
・何が嫌だった?
問い直すことで、自分の内側との対話が少しずつ始まります。
▸ 心が動いた瞬間を書き留める
「わからない」と感じるときほど、
心が動く出来事に目を向けることが大切です。
【例】
・カフェで聞いた音楽が心地よかった
・小説の登場人物に共感した
・知人の発言に胸が熱くなった
このような記録は、自分の「好き」や価値観の輪郭を浮かび上がらせる手がかりになります。
習慣化するための現実的な工夫
「自分を知る」時間を作るには、毎日少しの余白が必要です。
忙しくても取り入れやすい方法を以下にまとめました。
おすすめの方法:
- 寝る前に1行だけ日記を書く
- スマホのメモアプリに気づいた瞬間を書き留める
- 感情が動いたときにだけ記録する(毎日じゃなくてもOK)
注意点:
- 書けない日は無理に続けなくてOK
- きれいにまとめようとしない
- 他人に見せる必要はない(自分だけの記録でよい)
このように、小さな積み重ねを許す姿勢が継続の鍵になります。
書き出すことで見えてくる「本当の自分」
心の中にあるものは、言葉にしてはじめて輪郭が見えてきます。
感情、違和感、心の動き……
それらを見える形にすることで、自分の中心に戻れる感覚が育ちます。
少しずつでも「自分の感覚を大切にする時間」を持つことで、
他人の目に合わせてばかりだった日々から、一歩ずつ抜け出していけるのです。
人生が動き出すのは、「気づいたとき」から
「自分がわからない」と感じるのは、停滞ではなく変化の入口です。
心の奥にある声に少しずつ耳を傾けていけば、
これからの人生を「自分で選ぶ力」が育っていきます。
もし、日常にその時間を作るのが難しいと感じているなら、
書くだけで心の声が見えてくるワークもあります。

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