自分の気持ちがよく分からないと感じることはありませんか。
嬉しいのか、悲しいのかさえあいまいで、ただモヤモヤする。
そんなとき、心の奥で置き去りにされている「インナーチャイルド(内なる子ども)」が、そっと声をあげているかもしれません。
このページでは、感情とつながる第一歩として、インナーチャイルドを癒す方法を3つのステップで紹介します。
難しい知識やテクニックは必要ありません。
今のあなたにできる、小さな一歩から始められる内容です。
感情が分からなくなるのはなぜ?
感情を感じづらくなる背景には、心を守るための仕組みが働いていることがあります。
例えば、子どもの頃に「泣いちゃダメ」「怒らないで」と言われ続けたとしたら、悲しみや怒りは「感じてはいけないもの」として無意識に封じ込められていきます。
大人になっても、そのクセが残っていると、本当の気持ちを感じることにブレーキがかかるのです。
インナーチャイルドとは?過去の「私」が今の「私」に影響する仕組み
インナーチャイルドとは、子ども時代に感じたまま残っている感情や記憶の一部です。
これは心理学の世界でも使われる言葉で、過去の経験に基づいて形成された「内なる子ども」のような存在です。
たとえば、小さな頃に傷ついた体験があると、それが「私は大切にされない存在なんだ」という思い込み(自己イメージ)につながることがあります。
それが現在でも無意識に働き、自分の感情を押し殺したり、人の顔色を気にしたりしてしまうのです。
インナーチャイルドの癒し方 ― 3つのやさしいステップ
STEP1|まずは、気づいてあげる
「もしかしたら、あの頃の私がまだ苦しんでいるのかも」
そう意識を向けるだけでも、癒しは始まります。
- モヤモヤした出来事を書き出す
- 思い出したくない記憶を「思い出してもいいよ」と許可する
- 今の悩みと過去の体験をつなげてみる
【具体例】
───────
仕事で上司に意見を言えなかった →
小学校のときに「黙ってなさい」と言われた記憶がよみがえる
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STEP2|感情を、そのまま感じてみる
過去の感情を思い出すのは、少し勇気がいります。
でも、感じきることで感情は少しずつ和らいでいきます。
- ノートに「本当は何が言いたかった?」と書いてみる
- 悲しかった・悔しかった気持ちを、そのまま言葉にする
- 泣けたら泣いてもいいし、何も出なくても大丈夫
※感情が強く出てつらいときは、無理せず深呼吸しながら距離をとることも大切です。
STEP3|今の自分が、あの子に寄り添う
最後は、今の自分から過去の自分に優しく声をかけてあげる段階です。
「もう大丈夫だよ」「あなたは悪くなかった」と伝えるだけでも、癒しが進みます。
- 心の中に過去の自分を思い浮かべる
- 実際に手紙を書くように、声をかけてあげる
- 抱きしめるようなイメージをする
【具体例】
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「泣いちゃダメ」と言われて我慢していた小さな私へ
→「泣きたくなるほどつらかったんだよね。よくがんばったね」
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毎日できる、感情とつながる小さな習慣
インナーチャイルドを癒すのは、特別なワークだけではありません。
日常の中で少しだけ「自分の気持ちに目を向ける時間」を作ることで、心はゆっくり開いていきます。
- 毎晩、今日感じたことをひとこと日記に書く
- 嫌だなと思ったら、我慢せず小さな対処をする
- 自分に「どうしたい?」と問いかけてみる
大事なのは、自分の感じ方を否定せず「そのままでいい」と認めることです。
感情を取り戻すと、選択の自由が戻ってくる
感情は、ただの「反応」ではなく、あなたが何を大切にしたいかを教えてくれるヒントでもあります。
感じることをゆるすと、自分がどう生きたいのかも少しずつ見えてきます。
これは、単なる癒しを超えて、自分の人生をデザインする力につながります。
インナーチャイルドの癒し方は、今日から少しずつ始められる
感情がわからなくても、それは「感じないようにしてきた」優しさの証かもしれません。
でも、もうそのパターンを手放してもいい時期です。
大切なのは、できるところから、ひとつずつ。
あなたがあなた自身の味方になれたとき、人生の流れは少しずつ変わっていきます。
「わたしを癒す」その第一歩を、今日から始めてみませんか?

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